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続き・・・

さて、新品、工場出荷時では錆びなど無いので問題なく電気は通ります(たまーに新品でも不具合があるものもありますけど・・・)。が!しかし、下写 真のように接点部がだんだんと錆びてくるとどうでしょう。そうです、導通 ・電気が通らなくなってしまうのです。長年リペアをしていてよくあるケースがこれです。特にオールドに多いですね。

これによる不具合は、例えばトーンポットだけマイナス(アース)の導通がなくなっていると「トーンポットを絞ってもまったく音が変わらない」という症状が出てきます。同様にボリュームポットの場合は「ボリュームノブを絞っても音が消えない」となります。

 

おそらく工場の側からすれば(大量生産ですから)「少しでも線材を減らす」「少しでも作業を簡略化・効率化する」という点は非常に大切な事だと思います。ただ、現実として数年経った物でもこのような「錆び」が原因で「導通 ・電気の通り」がなくなり不具合が出る、という事が起きているので、できうればしっかりと各パーツ類のアース(マイナス)を「配線」で繋げてほしいですね・・・。ちなみに特注品やカスタムショップ製など高額なものはしっかり配線されています(カスタムショップ製は確かそうだったよな・・・・・??)。オリジナルの復元を重視したりする場合は配線されてない事も。

 

ということで、下の写真のように各ポットの背中、マイナス(アース)同士を配線します。


このように「線」で配線してもいいですし・・・・・

 


針金のような裸線を使っても良いです。この場合はプラス端子に触れてしまわないよう注意。(写 真では撮影のため両方ハンダしています・・・・あしからず)


ハイ、アップです。

 

これで安心。たとえ年月が経ちサビにより導通が不安定になってもOKです。

最後に、仮にプレートが完全にアースから浮いて(マイナス・アースと導通なし)しまったらどうなるのか(各ポットはしっかり配線で繋がっていたとして)。答えは、音は出るが多少ノイズが増えます。アースから完全に離脱した金属プレートは、今までノイズを守るための盾役(シールド)だったのが、その役割を逆にノイズを集めるアンテナに変えてしまいます。詳しく説明すると頭がメダパニしてしまうのでやめます・・・^^;。興味がある方は専門書を・・・。

空間には様々な電波・ノイズが飛び交っています。プラス(音・信号)はマイナス・アース(大地)(金属プレートやアルミ箔、導電塗料)によってそのノイズから守られていると言えます。「弦を触るとノイズが減った」という経験は誰にでもあると思いますが、理由は弦に触れている事により「人間の体(電気を通 しますよね)」がアースと導通し信号をノイズから守っています。よく「弦を触るとノイズが減るんですけど・・・・」というお客様がいますが「弦アース」が正常に効いている証拠なんですね。

まだまだ書こうと思えばイロイロありますがこのへんで。電気関係を載せるとどうしても「文面 」オンリーになりがち・・・。はたして最後まで観ていただいた方は何人いるのやら。では。

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