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*注)今回の画像は全てギターの素性が分からないようにPhotoshopでモザイク、スタンプなどで加工してあります。

前ページでは綺麗に削り取ったところまでご説明しました。


まずはノギスで正確に寸法を測ります。完全な長方形ならわりと簡単ですが、指板はローフレットとハイフレットでは幅が違う、長さと幅を測って隙間が全くできないようピッタリはめ込めるよう指板を製作します。

←そして完成したのがコチラ。

←はめ込んでみましょう・・・・ピッタリ
ベルトサンダーでギリギリまで削りますが、最後の調整・加減はサンドペーパーでゆっくり手作業します。指板をはめ込んだ時にちょっとでも動くようでしたらダメです。本当にピッタリと収まるように加工。

「よし!ピッタリ合う指板が完成した!はやく接着しよう」・・・・とはいきません。接着する前にフレットの溝を切らなくてはね。

上の画像は完成した指板をはめ込んだ状態でフレットの位置を記しているところです。フレット溝切り用のノコでかる~く線が分かる程度に切り込みをいれます。フレット溝の位置はバインディングに残った溝を参照しますが、完全に鵜呑みにしないで事前にこのギターのスケールを測り調べておきます。計算式によって各フレットの位置を割りだしたら念のためその位置から外れていないかどうかもチェック。

←全てのフレット溝位置を刻んだところ

*注)今回の画像は全てギターの素性が分からないようにPhotoshopでモザイク、スタンプなどで加工してあります。

ここまできたらいったん指板材を取り外し・・・・・
←あらためて深く切り込みをいれます。


全てのフレット溝を切り終えて再びセットしてみたところ↑↑


いよいよ接着です。が、ここで一工夫します。

せっかく切ったフレットの溝に接着剤が流れ込まないようにメイプルなどの薄板を仮接着します。

ここまで下ごしらえできたらようやく接着です。

ピッタリ製作した指板でもよ~く目をこらして見れば境目などはごくごくわずかな隙間はあります。タイトボンドなどは木材同士の接着には最適ですが乾くと若干白く?黄色く?なり「ごくわずかな隙間」が少し目立ってしまいます。
こうした隙間を目立たなくするにはインレイと同じ考え方。つまり、今回はエボニー材なので黒のエポキシで接着すればほとんど目立たなくなります。

こんなイメージです↑↑。ほぼ全面(接着面どうし)はタイトボンドを使います。通常は隙間からある程度あふれ出るくらい多めに塗布して接着しますが、今回は必要最低限の量を塗布してひとまず仮固定(周囲からあふれ出ない程度に)。クランプである程度の力を加えたら、次に黒に着色したエポキシを周囲から「流し込み」ます。
事前に新しく制作した指板の「側面部分」にはエポキシを染みこませておきます。ホームセンターなどで使われている2液混合のエポキシは全く使い物になりません(固まっても柔らかく、粘性が高すぎます)。使用するエポキシは非常に粘性の低いサラダオイルのようなサラサラしたものです。

 


 

ちょっと休憩。。。。

 

アニメタルの話しで盛り上がりましたけど、たま~に日曜の朝とか最近のアニメ(○○レンジャーものとか)を見かけると贅沢にCGを使ってるんですよね~。私が見ていた時とは比べものにならん。。。。オモチャなんかも完成度が高くビックリします。私が好きだったレンジャーものは「ゴレンジャー」「サンバルカン」(笑)

 

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幼少期の頃、今でもハッキリと覚えているが家族で山中湖へ旅行に行った時の事、仮面ライダーの催し物をやっていた。仮面ライダーがバイクに乗って湖の中へ豪快につっこんでいく。水しぶきをあげて浅瀬を乗り回す。
見終わった後、興奮していたせいかレンタルチャリで「自分もいけるぜ~!」ってな感じで豪快に湖の中へ・・・・・車輪の3分の1ほどの浅瀬だが予想外の抵抗と砂に埋まっていく車輪。みるみるうちにスピードが落ちてそのまま片足をボチャン!
旅行の間ずっと湿った靴を履いて過ごした苦い経験がある。

 


 

*注)今回の画像は全てギターの素性が分からないようにPhotoshopでモザイク、スタンプなどで加工してあります。

さあ、指板の接着も完成、エポキシ&接着剤をしっかりと乾燥させたらカンナといつもの指板修正に使うスティール製の棒で指板面の修正。ちなみに私が使用しているエポキシは完全硬化まで72時間を要するので最低3日間は乾燥。

綺麗に平面・アールが出ました↓
←はめ込んだメイプルを取り外す。
この後にポジションマークを埋め込む(インレイする)ので仕上げはまだ粗いです。

ここまで来れば後は比較的楽に。


他のポジションマーク(この時は無垢アバロン)に合わせて貝をカットします。私はこの手の「幾何学的」模様の場合はイラストレーターでデザインします。

←ポジションマークを埋め平坦に慣らした所

ここで新・旧の指板面をよ~く見てみましょう。同じエボニー材とはいえこれだけ違うんですね~。新しい指板のほうが綺麗。こういう時に両者がいわゆる「マグロ(真っ黒)」の良質なエボニー材だとより目立たなくなり都合がいいです。最近良質なマグロはほとんど見かけません。

このままだと境目がある程度分かってしまうので黒の染料を塗り込みます。バインディングにマスキングをしてから布・または綿棒などでしっかり黒の染料を染みこませていきます。よく昔のYAMAHAや比較的安いギターに使われている技ですが「なんちゃってエボニー」と一緒ですね(ローズやその他の材なのに黒く染めてエボニーのように見せている事)。

染め作業が終わったら一晩乾かします。
ポジションマークの部分にはマスキングしません。マスキングしても結局は多少染みこんでしまうから。PRSのインレイの所で少し触れましたが、これがもし「無垢アバロン」ではなく「ラミネートのアバロン」だった場合はこの作業にはかなり注意が必要です。

ポジションマークの部分は↑画像のようにスチールウールで(フレットを磨く時に使っているもの)染料を消します。

最後に全体をスチールウールで軽く磨き、染めのムラを均一に。

フレットを打って、その他仕上げ。

 


 

完成です!

新・旧の境目は遠目で見るかぎりほとんど分かりません。よ~く観察しても素人では言われなければほとんど分からないでしょう。指摘されれば「あ!ここね」という具合です。

完成した全体像がないのでこれで↑ご勘弁を。

 


 

ふう、ここ最近たまった修理画像をあさっては整理してHPにアップする、過去のページの整理整頓という作業をしている。今回の修理も数年前に行った画像だが、やはり途中で修理とは全く関係のない、趣味やその他の話しを折り込んでいくのは楽しいものだ^^ 気分転換になります。

先日は友人のツテで、葉山で人生初のウエイクボードを体験してきました!いやこれ楽しい楽しい。

       

カイトボーディング(サーフィン)をやっているので2度目のスタートですんなり乗れるように。スイッチやアウトにも出れて、調子こいてジャンプしようとしたらクラッシュ。しかし、腕の筋肉がハンパなく疲れること!普段使用しない筋肉なのか数分乗ったらもう握力が無い。。。
ちょうど入籍したばかりの友人の結婚祝いもかねて船上で乾杯。うちの奥様もご満悦で夏の良い想い出が作れました。

 

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