私のリペアに関する考え方は「結果&中身(方法)の正しさ」です。修理には「こうじゃなきゃダメ」というような明確な「方法・手順」はないと思います(全体の流れのなかではありますが)。
このHPで紹介している事も「今現在(当時)の私のレベル&考え方」です。今後まったく同じ方法で修理をするとは限りません。もしかしたら以前書いた内容とまったく正反対の事を述べている事もありえます。各ページでくどい程述べていますが、「自分に合うやり方」を構築する事が大切だと思います。
ページを作成していくにあたり、極力細かい「ポイント・考え」などを書こうと努力はしておりますが、ひとつの考え・方法に関して述べると文章があまりに長くなる様な場合は「その事柄」に関してまったく省いている(触れていない)場合もあります(というよりその場合が多い)。
私自身も他の方々のHPを観て参考にする場合が多々ありますが、あくまで参考程度に観ています。人間ひとつの考えにおぼれすぎると広い視野で物事を考えにくくなりますよね。
----弦高などのセッティングに関して----
楽器を弾く人、一人一人に対してその数だけセッティング(好み)があります。弦高がすごく高いほうが好み、という方にとっては標準からすると高すぎる場合でも(その人にとっては)それが正しいセッティングとなります。
ネックの反り具合に関してもそうです。弾く力(その人のプレイスタイル)によって弦のビビリ音の出具合などはまったく変わります。 ですから極力その人のプレイする所を見せていただいています。
エレキに関していうと、個人的にはあまり「オリジナルのパーツ」などにはこだわりません。なかには「どうしてもオリジナルパーツを使用したい」とおっしゃる方もいますが、「骨董品価値」としては極力オリジナルパーツを残すことが正解です。が、楽器はプレイ(弾く)してこそ「楽器」だと思いますし、大幅にプレイアビリティが低下してまでオリジナルパーツを使い続ける事には少々疑問が残ります。
私自身のこのような考え方から、オーナーさんの注文・指示であれば「これをやったら価値を損ねる」という改造でも「結果 、オーナーさんの好みどおり」になればハイハイやりましょう、となる事が多いです。(もちろんデメリットなど充分話しあいます)
このようなリペアに関して興味がある方々、楽器を自分でイロイロといじるのが好きな方、私は(ある程度の範囲であれば)賛成であります。もちろん多くの場合、下手にいじれば多額な(余計な)修理代金がかかる事を申しあげておきます(経験上ほぼ100%!)。それを覚悟の上、もしくは失敗してもいい楽器にたいして自己責任で行ってください。
常連さんの中にも御自身でいろいろといじるのが大好きな方など多くいらっしゃいます。(多くの意見は「勝手にいじるな!」ですよね。でも楽しいじゃないですか、物いじり・物作りって・・・)
最後に「ここに紹介されている修理方法」はあくまで参考程度にご覧ください。必ずしも「良い方法」とは言えません。また、なるべく文章は堅くならないよう、おもしろく書いていきたいと思っています。業界の方やこれをご覧の方々、不手際や御迷惑をかけるような事柄がありましたら御遠慮なく御指摘ください。
Zinギター工房 神谷一毅