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07.05.15. ----1ページ目----- 016)PAGE 1
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今回のケースはGIBSONのレスポールjrのネック外れです。この低価格モデルのGIBSON、面白い塗装ですよね。なんかこう・・・下地も何もせずにいきなり木に塗装しました、という感じで。
持ち込まれた時の状態はすでにジョイント部が外れていました。まだ真新しい買って間もないという感じのこのギターはお店さんからの依頼ですがどうやら倒したらしいです・・・・普通だったら「ネックヘッド折れ」になるところがジョイントが外れるなんて、う~ん。
さてさて、じっくりと観察してみましょう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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ヒドイありさまです、いくらなんでもこれはひどすぎるんじゃないですか?と思いたくなる光景です。見た瞬間大笑いしてしまいましたが。
左右&底、3面とも木は密着していません。図にするとこんな感じでしょうか。赤部分が接着剤でしかもまばらにしかありません。底の面など、たった2点!ポツ、ポツ、と接着剤が(笑)
接着剤だけをキレイに取り除いたところでまずノギスで寸法を測りました。ネック側が31.29mm、ボディ側が32.27mm、その差は約0.98mm。約1.0ミリ小さいという事は左右均等でも0.5ミリの隙間があるという事です。0.5ミリといったらかなりの隙間です。
そして底面ですが定規を当ててみるとこんなに傾斜が・・・・。ジョイントの時に接着剤の「逃げ場」としてこのような隙間を作ってあるものですが、ここまでいい加減だとそういう問題ではない気がします。
ぼやいていても始まらないので、ネック側のジョイント部をしっかりと「四角!」になるように木っ端などを接着して成形していきます。
マホを接着中・・・・
接着完了後にペーパーをかけて平らに仕上げます。この時に定規を当てて完全な平面が出ているか、左右の面(側面)に対して直角が出ているかも大切です。
画像に写っている白い物体、これは何をしているかと言いますと、プラ板を重ね足していきどの位の隙間が空いているのかを調べています(下図参照)。ちなみにボディ側のジョイントザグリ部も底面と側面が「直角」になっているか、上と下で寸法が合っているか、手前と奥で寸法が合っているか、等調べます。このギターの場合ボディ側ザグリに問題ありませんでした。
こんな感じで隙間があります。
最奥部で約2.9ミリの空間がありました。
ちょっと休憩。。。。
今日は営業・仕事で午前中にオカダインターナショナルへ、そして午後は東名高速に乗り静岡県の沼津市へひとっ飛び。いや~暖かく、というか暑いです。東名高速は山間を走りぬけていくので気持ちがいい。富士山を横に観ながら初夏の風を感じて・・・いやはや、サイコーです。このままドライブして温泉にでも入りに行くか!などと思っていたら沼津インター。。。。現実に引きもどされました。
先日納車されたばかりの愛車レップリ君は高速を走ったらなんと平均燃費が1L/30km!そのレップリ君、ようやくメーターが2目盛まで減ってきてあと少しで給油かなという感じ。走行距離を見たら800kmぐらい、給油の警告灯がつくまであと100~150km走れそうなので以前のカムリ君じゃ考えられません。「プリウス」という車は走り方・アクセルワークによって燃費を悪くも良くも出来ます。最近はプリウス関連のサイトを観ては「ほー、へー、むむむ」とうなってます。
続きです。底面は約2.9ミリの隙間がありましたので、少し厚めで下画像のようなシムを作り接着します。側面は、計算上は約0.5ミリづつ隙間が空いていますが実際には、片側が0.6mm、もう一方が0.4mmの隙間だったりしますので両側ともシムの厚みは約0.7mm位にして接着。
シムを接着したら慎重にペーパーで削っていきます。矢印の隙間が分かりますか?左右の「ズレ」をピッタリと合わせる事ももちろんですが、同時に「底面」のシムも削っていき隙間がなくなるようにします。はじめに左右・側面を合わせ、ネックを差し込んで持ち上げてもボディが落ちない程度に仕上げます。最後に「底面」がピッタリとボディ側と付くように削り合わせます。
↑これはネック&ボディを接着する直前ですね。
接着剤がはみ出してもいいようにマスキングをしっかりとおこないタイトボンドで接着します。
はい、完成です。接合部の塗装が少し剥げていたので、筆を使い「チョイチョイ」という感じで黄色を塗って目立たなくしておきました。
茶木のページではマーチンのジョイント部に紙切れが!の画像を載せましたけどGIBSONも負けていませんね~。さあ、今回を上回るほどの事例は今後どのメーカーから出てくるでしょうか。これだから修理は面白くてやめられません。映画も面白くてやめられません。車も(今は)面白くてやめられません。
では、また。
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