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久々のアップですが、とりあえず肩慣らしという事で詳細は省き、こんな修理があったよ、という感じで3本ほどご紹介します。

まずはダイムバックモデルのネックヘッド折れ


いつもの折れ方とは違い、木材の欠損部分もありボリュートが付いていたおかげかネック部で折れてますね。

接着後にストレートの補強材を埋め仕上げてます。


あらあら、作業の画像は見あたらず。もう完成です(笑)

 

ダイムバック・ダレル

惜しい人を亡くしましたよね・・・・。2004年の12月ですか、ライヴ中に射殺されたのが。

       

若かりし頃パンテラに出会い最初に聴いたアルバムがファーストの「カウボーイズ・フロム・ヘル」身体中に電気が走ったような衝撃でした。その後発売されるアルバムは全て購入してきたが惜しむらくも2003年に解散。ダイムとヴィニーが新しく結成したダメージプランのアルバム「ニュー・ファウンド・パワー」もなかなか攻撃的でいいなぁと思っていた矢先の悲劇でした・・・

 

自分の中では大大大好きなバンドです!ぜひ聴いてみて!


はいお次はマンドリンです。ギブソンの1977年 F-5と書いてありますね。

不具合はバインディングの欠損です。画像のように経年劣化でかなりひび割れておりボロボロと崩れる感じです。

←巻き巻きの塗装もひび割れがあります。ここも直します。

まずは慎重に劣化したバインディング部分を取り除いていきます。

お次はパテです。プラモデルなどに使う混合タイプですね。使用するパテはいくつか事前に用意し最終決定。はじめから色合いがグレーっぽかったりA&Bを混合すると微妙に色合いが変わるなど、できるだけ仕上がりが「まっ白」になるものを選びました。

はい完成です。

あれ、また成形してる写真が無い^^;
まあまあ、パテが固まったらペーパーで成形していき部分塗装です。主に側面の数ヶ所に塗装ひび割れがあったのでこの時はバインディング部分をマスキングして黒のバーストで細かなひび割れなどを隠し(塗りつぶし)、ヴィンテージアンバー色で修復したバインディング部分(真っ白)を色合わせ、完成です。

 


 

最後はちょっとした変わり種をご紹介。物はコレ、いわゆるネックヘッド折れです。

画像からは分かりませんが、ヘッドの化粧板のところまで剥がれていたり、ペグ穴に向かって複数のひび割れが生じていたのでいつものように単純に接着というわけにもいかず、第一段階である「接着」作業はかなり手間がかかりました。

接着が完了したら補強材を入れますが、この楽器の場合トラスロッドが入ってません。ですから通常はロッドを避けて左右に入れる補強材も今回は真ん中にズドン!と入れます。


そしてストレートの補強材だけでなくもう一つ接着。画像をご覧いただければお分かりかと思いますが、もとのひび割れは当然ながら木目に沿って割れています。通常は直交するような補強材は入れませんが、場所が場所だけにかなりの力が加わる部分です。
赤線はひび割れ部。
今回はあえてこのような補強材を接着する事で横方向への割れ防止、アコギの板割れでいうクリートパッチと同じ役目ですね、を接着しました。


メインの補強材は真ん中に1本埋めたメイプル材で(ロッドが無いのでヘッド表面近くまでかなり深く・太く埋めてあります)、横方向への割れ防止の目的で薄板を90度違う木目方向で接着。

塗装をして完成です。もともとの塗装がポリのツヤ消しでしたので、仕上がりも同じツヤ消しフィニッシュで。

そして・・・・何が変わり種で、この楽器はいったいなんだったのかと言うと・・・

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「ギタロン」というそうな。この巨大さ、弦はなんと6弦ベース・フラットワウンド。「Anno1994 Yukinobu Chai」と書いてあるので製作家 茶位幸信さんの作品ですね。大きさが半端ないので塗装など作業をするにも一苦労でした。

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