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さて今回は、先日フェイスブックでもアップしたロックンロールレリックスというメーカー・ブランドのテレキャスだ。

作業内容はナット交換とドータイトの導通確保だけなので修理最中の画像はほとんど無い。新品なのに不具合があったので載せてみた。

このギターは当方の常連様が先日海外から直接 新品で購入されたものだ。レリック仕様なので塗装面などクラックが良い感じに出ていて
すでに使い込まれたかのような風合いをだしている。

 


 

はじめに断っておかなくてはなりません。このギターはドイツの楽器店からネットで新品として購入したとの事(オーナー様の話では)。したがって、以下に紹介する不具合がギター完成時(出荷時)のものだったかどうか、確実な証拠はありません。

もしかすると完成時は問題なかったが、その間にあった「楽器店」などでこのような事をされてしまい、新品として売られていた可能性も否定はできません。

 


 

*問題その壱

↑どこがおかしいのか当てよ↑

↓お分かりになりました?↓

 

そうです、ナットが約1mmほど1弦側にズレて接着されているんです。けっこう出っ張っています。最初は完成してからなんらかの力が加わったため「接着が緩み・外れ、ズレた」と思いました。そういったケースは稀にありますので。

でもね、指板端から1&6弦までのクリアランスは適正なんです。もし完成後にズレたのなら、1弦は指板端ギリギリに位置しているはずです。6弦は逆にかなり指板端からの距離が空いているはず。

という事は、ここまでズレて接着してしまったにもかかわらず、それを無視して「弦溝切り」を行ったのでしょうかね・・・・?

 


 

 

問題その弐

↑キャビティ内には導電塗料(ドータイト)が塗られている↑

  

これはよく見かける出来事。ノイズ軽減のためにドータイトを塗るが、塗っただけで満足・・・アース/マイナスに落としていない。

ドータイトは、本来ノイズから守る役目が、アースに落とさないと意味をなさないどころか、逆にノイズが増えてしまう。

因みに、コンパネ(コントロールパネル)をネジで固定した時にドータイトと導通が確保されていればいい。したがって↑↑右上の画像は、何らかの方法でちゃんと導通確保の処理がなされていれば、パネルをこのように開けた状態ではマイナスと導通が無くなるのは当たり前です。

 


 

iOS 9.3 アップデート

3代前のアイフォーンであるiPhone5は今ではすっかりカメラとして使っている。

修理記事に載せる動画などはこのiPhoneで撮っています。ところがこのiPhone君、シムが入っていないんですよね・・・・

iPhone6に買い換えた時、auショップのお姉さんに「SIMは取り外しての返却となりますので」とサクッと言われ
当時シムの重要性・必要性を知らなかった私は「あ、そうですか分かりました」と答えてしまった。

シムが無くても、電話機能以外はすべて正常に使う事ができたし、今まで何も問題はありませんでした・・・・今までは。

ところが先日の「iOS 9.3」アップデートでまさかの事態に! これまで何度となくアプデしていたので何の不安もなくアップデート。インストール完了後、起動したらコレだ↓↓

おいおいマジかよ!?今までSIM無しでもアプデできたじゃないか・・・

騒いでも始まらず、その日のうちにそっこ〜ヤフオクで中古の解約済みSIMなるものをご落札・・・・¥300

  

無事に起動でき、再び修理動画を撮るための任務につきました。

 


 

さて、パネルとドータイトとの導通確保には二通りの方法があります。

一つは、ドータイトが塗られている部分に↓↓このような裸端子をネジで留め、配線し、ポットの背中などアースへハンダ付けする方法。

←因みにこのギターの場合、ドータイトの上にクリア(塗装)が吹かれていたので、仮にこのまま↑↑ネジ留めしても導通がありません。

こういう意味→

←もしこのギターにこの方法を行うなら、塗装部分を剥がしてからネジ留めしないとなりません↑↑

 

 

 

もう一つは、これから紹介する方法です。今回はこの方法をとりました。

まず↓↓このあたりの(ドータイトの上に塗られている)塗装をサンドペーパーで落とします。
  

次にその部分へ銅箔テープを貼ります。↓↓   銅箔テープの上から導電塗料(ドータイト)を塗ります↓↓
→→

 

一晩ほど置き、完全に乾いたら完成です。

 

念のためテスターでチェック!→
ちゃんと銅箔テープ部分とドータイトに導通があるか確認します。

 

あとはお分かりのとおり↓↓コンパネをネジ留めすれば銅箔テープに密着するので「導通確保」できる、という仕組み。
  
因みに、フロント&リヤのP.Uキャビティなどにはドータイトは塗られていませんでした。↑↑
ネジが錆びているのはレリック仕様なので最初から・・・・

 


 

ナットもご覧のとおり交換しました。牛骨の無漂白が使われていたので同じく無漂白に。

安心してください!ちゃんと出っ張ってませんよ!

 

オマケといってはなんだが、このギターのオリジナルサドルは弦高調整用イモネジに「弦が載ってしまい」「弦が引っかかってしまい」
あまりよろしい代物ではありませんでした。

↓なのでゴトー製のチタンサドルへ交換↓

 

最後に・・・

冒頭でもお話ししたように、メーカーで製造された時点でこのような不具合があったとは断言できません。販売した楽器店が行った可能性もあります(ドータイトに関してはそうは思えないが・・・)。このROCK'N ROLL RELICSというメーカーを避難するつもりは毛頭ありませんのでご理解ねがいます。あくまで事実としてあった事をそのまま包み隠さずご紹介したにすぎません。

 

リンクを貼っておこう。
サイト観ましたけど渋いギターが沢山あっていいですね!ほとんど全てのモデルがレリック仕様なのかな?

モデルごとの詳細画像を閲覧していて思った。
たぶんこのメーカーにとってドータイトがアースへ落ちてない事など大した事ではないのでは、と思う。楽器にとって大切なのは「サウンド」ですよね。仮にとても弾きにくいギターでも「音は最高なんだよな〜」といった事はよくあります。レリック加工も素晴らしい!

「ヘイ ベイビー!ロックンロールしようぜ!」的で
いいと思います。はい。

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