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前ページで接着したポジションマークのアロンが乾いたら指板修正です。
その前にマスキングはしっかりと。
マスキングとはいってもテープではなく透明のプラ板です。GibsonやMARTINなどラッカー塗装の場合、マスキングテープしてから「やっぱり明日作業しようかな〜」と一晩置くのはやめましょう。モノによってはマスキングテープの「痕」が残ります。
もう一つ、作業する前に指板アールもチェック。
Gibson系は基本12"Rです。チューンOマチックが12"Rだから。
ナット付近、中央付近、エンド付近と確かめましょう。物によっては経年変化で均一ではない事もあるから。
ではいよいよ「指板修正」です。最後の5ページ目で説明しますが、フレット交換の作業においてこの「指板修正」という作業は
100%必ず
必要です。また完璧な精度を要求されます。
ギターをしっかり固定します。
本来はフロントP.Uのみ外しますが、今回は(フロント&リヤの)P.U交換依頼もあるので、このようにクランプしてます。
↑ネックの下はこんな感じで支えを
使用する道具類はこんなところでしょうか・・・
まずおおまかに真っ直ぐになっているか確認します。必要に応じてロッド調整して真っ直ぐにします↓
最初はアロンやバインディングの出っ張りなどをおおざっぱに無くす・削るため、研磨します。
ある程度 平らになったら本番に突入。
ここで一つ、Gibsonのお家芸であるバインディングについて説明します。
Gibson工場での製造工程は、まず指板だけの状態でフレットを打ち、指板からはみ出ているフレットを研磨します。その後、バインディングを上画像のように接着します。図にするとこんな感じ↓↓
次にスクレイパーを使い、バインディングを(フレットの延長部分だけ残して)このようにガリガリ↓と削っていきます。
→→
←このようにしてお家芸であるバインディングは成形されます。
これを観ていて「ハッ!」としたあなた、お持ちのGibsonレスポール、よ〜くバインディング部分や指板面を観察してみてください。なんだか凸凹していませんか?一度もフレット交換していない物でしたらスクレイパーで削った痕跡が見て取れるはずです。
*全て手作業でやっているのを何かのビデオで観ましたが、現在も同じかは分かりません。もしかしたらこうした作業も機械化が進んでいるのかもしれませんね。
さて、以上の事を踏まえて、指板修正作業を行います。
下の画像はすでにかなり進んでいる状態
↑赤点線部、ここはフレットが乗っかる部分です。指板修正においてはこの「フレットが乗っかる範囲」が削れていればOKです。削れていれば、というのはおかしいか・・・・各フレット同士のこの部分だけしっかり頭が揃って、アールも整っていればOKです。
なにも指板面"全域"を削りこまなくてもいいという事。
←これはひととおり指板修正が完了したところ。
バインディングの「フレットが乗る部分」はちゃんと削れており、"頭"が揃っています。A部分などは削れてなく、物理的に凹んでいる状態ですが、こういう部分はそのままで問題ない。
イメージとしてはこんな感じ・・・
スキャロップド加工されたギターの指板修正作業はまさに↑↑こんな感じです。
因みにもう一つ、ナットから指板エンドまで「完璧」にストレートにはしない。下図はかなり誇張して描いているが、たいていジョイント部付近からハイポジ側はなだらかに落ちるように仕上げる。
この図はかなり誇張されてます・・・・もっとなだらかに自然に。↑この図は失敗だな・・・
*サドウスキーなどはもう一つあるのだが、それは秘密・・・・
最後の動画を観ていただければ全体の流れが分かると思いますが、指板面の直線出し、アールの整えは、100番のペーパーで行う事が多いです。「直線出し、アールの整え」が完了したら、今度はフレット溝の深さチェック。
フレットの脚の長さはモノによって違うが、だいたい1.5〜1.8mmくらい。ですので溝深さは2.0mmもあれば十分です。
たいていは、バインディングに近いところ、端っこが「浅い」(浅くなりがち)ので、こういう↑↑道具を使って深く掘ります。バインディングが無い指板の時、フレット脚が側面から露出しているタイプでは、フレット溝切り用のノコを使います。
溝の深さをしっかり確保したら、#240→#360→#600と番手をあげていき完成させます。
すでに直線とアールは完璧に仕上がっていますので、#240からは表面のキズを細かく・滑らかにしていくという意識で作業します。
↑完成です。
使用するペーパーは#100→#150→#240→#360→#600
それでは指板修正の動画をどうぞ
そういえば先日、愛車プリウス君(20系)がめでたく10万キロを達成しました。
この日はちょっとした用があり朝から都内、さらに修理品の納品で平塚へ南下、平塚から新湘南バイパス→国道1号というルートで横橫の日野ICへ向かっている途中でした。
この
「100000km」
を撮ろうと、わざわざ国道から離れ、街中を2キロくらいノロノロ・・・・
けっこう迷惑運転だったかも(笑)
そして切り替わったオドメーター・・・・
ああ、無事によく頑張ったな。まだまだ頑張ってもらわないと。
約10年前に比べたらいろいろな車種がハイブリッドになってきましたね。次の車はプリウスに限らず、ハイブリッド車で燃費が良ければいろんな選択肢があって楽しみ!
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