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始めに言うのを忘れてましたが、「すり合わせ」や「フレット交換」に限らず全ての修理はまず楽器がどんな状態なのかを正確に判断する事です。あせって中途半端な判断で作業に突入すると後でとんでもない痛手(苦労orミス)を強いられます。トラスロッドなどを回してチェックするのはもちろんの事、「どこをどう修整すれば正常に直るか」を判断します。
たま~に私が弾きもしないで1時間くらい修理品を眺めていると、店の人間からヒソヒソと「オイ、まだ見てるよ・・・大丈夫か・・・」と言われてしまいます(笑)。とくにユーザーさんの気になる箇所が微妙な範囲(現象)だったりする時は、可能な限りお店で持ち主が弾くところを見てみます。自分の弾き方が「だいたい標準的だろう」と思っていると、中にはとんでもなくアタックが強い人、逆に弱いタッチで弾く人など様々です。お店の経験が長いとイロイロな弾き方、考え方などが分かり非常に勉強になります。ホントつくづく、楽器はどれが「正しいセッティング」というのがないなーと思います(一般 的な目安はありますけど・・・)。 弦高がすごく高いのが好みな人にとってはそれが(その人にとっては)正しいセッティングなのです。
注*
当時、お店と並行して作業していた話です・・・・
ウオッ!と。なんだかイロイロ書いていたら「くっちゃべりオヤジ」みたくなってきた。さっさと先へ進みましょう。完全に接着剤が乾いたら指板の修整です。右の図はかる~くサンディングして接着剤のデコボコをなくしたところです。
このギターの場合、若干ですが全体を通して平面にバラつきがあります(まあ多くの場合そうですが)。又、ハイポジ部での指板の起きあがり
(トップ表面 による影響のもの、ネックのジョイント角に起因するもの、ケースは様々です。細かい説明は省きます。対応の仕方も必ずしもハイ部分の指板を削るとは限りません。今回は全体を通 して判断した結果このような対応をとることにしました。)
もあるのでそこを削ります。フ~、やはり細かな話が出ますね。私のHPをご覧の方々、書いてある事だけを鵜呑みにしないでくださいね。実際はこのページが埋まるほどイロイロと手順・考え方・判断・ケースなどがありとても書ききれないので。
まずは白いエンピツで隙間がないところを指板の幅数カ所にわたり記していきます。次にその部分をスクレイパーなどで削っていきます。エンピツの線がなくなったらまた線を書き、また削りの繰り返しです。
この方法はステュマックで入手した「Shop Talk 5」ビデオで紹介されている方法です。以前はココまでの作業は同じでしたが、ここから先に使う道具などは自作した30センチほどの角材や、スクレイパーのかわりに目の荒いペーパーを使っていました。なぜか!?この先の写 真に出てくる金属の棒がただの金属棒にしては高いんですよ(でもたかだか60ドル・・・)なんだか今こうして書くと「安い」と思ってしまう。必要なかったからですかね・・・・・・・
私も例外にもれずLMI&ステュマックにはしょっちゅうお世話になっています。(リペアマンの強い味方)たいてい必要な物以外に一つだけ自分の楽しみとしてビデオか本を頼むのですが、その時に観て以来「なーるほど、こりゃ使えそうだ」という事で購入しました。今までの角材でも充分正確な平面 は出せますが、この棒のいいところは「適度な重さと平面の長さ」です。木材だと一度平面 を出したからといっても、木である以上どうしても反りなどで狂います。なのであまり長い角材を製作しても(平面 が狂えば)その都度、平面出しに時間がかかりすぎます。又、「適度な重さ」はペーパーをかける時に「手で力を加えなくてもいい」という結果 を生みます。そうです金属棒自体の重さが削ってくれるのです。
ある程度まで隙間なく(左写真)削れたら金属棒のおでましです(右写真)。なんだか一生懸命これを書くより「ビデオを観て下さい」と言ってしまったほうが早い気が・・・・ほぼ99%手順はビデオと同じです。最近はすっかり金属棒様々です(笑)。
って事で後はビデオをご覧下さい・・・・オワリ。
オイオイまたかよー。と、すいません、先を書かせていただきます。ハイ。
100~150番ほどの荒めのペーパーを''りゃんめん''テープで棒に付けます。そうしたら後は矢印のとおり「棒の重さにまかせて」擦ります。
全体が均一に削れているか確認する為にチョークで斜め線を書きます。平面が正確に出ていれば右のようにチョークが均一に消えるので分かります。
ひととおり削り終わったら定規を使い入念にチェックします。「チェック」する事は実際の作業以上に大切な事です。どこで勘違いを起こしているかもしれないので・・・。
しっかりと直線が出ているか確認できたら次に逆アールがついたブロックでアールを完全にします。ここでは今までの作業で出した直線を崩さないよう、あくまで指板のアールを整える感じでサンディングします。#240番のペーパーまでかけておきます。
*注記>>現在は上画像の木材ブロックは使用していません。LMIから販売されているアールを可変調整できる物を使用。
最後にもう一度定規で直線を確認したら「指板修整」は完了です。
次ページではフレット溝のゴミ除去を紹介していきます。
始めにずいぶんと喋ったからすぐ次に行きます・・・(笑)
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