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お正月気分も早々に過ぎ去り、忙しい毎日にドップリはまっている今日この頃。本日のお題は「白濁・塗装・木地着色」。
昨年12月はじめにPRSの白濁という修理依頼があり、そのお客様のお友達はPRSに豪華インレイを依頼、と思ったらあれよあれよという間に年末~年明けでまたまたPRSが2本追加、この1ヶ月半の間に合計4本ものPRSを塗装する事に(T_T)体力勝負じゃ・・・・
左上のシングルカッタウェイ/白濁のためトップ面のみ剥がし&色変え
手前から、ブルー/白濁のためネック~ボディにかけて全面塗装剥がし&再塗装
真ん中/白濁のためネック~ボディにかけて全面塗装剥がし&オイルフィニッシュ
一番奥の黒は豪華インレイ中・・・・トップ面のみ剥がし&再塗装
う~ん、3本も並ぶと綺麗ですね~。どれも木目がバッチリだし。4本並べて撮りたかった・・・・・。今回は左上のシングルカッタウェイPRSの塗装剥がし工程を中心に紹介していきます。これを書いている今も画像の3本は作業の真っ直中。
まずは「白濁(はくだく)」読んで字のごとし、塗装が白く・濁るようになる事を言います。昔のYAMAHAやタコマなどによく見かける事が多いですね。勿論PRSも。タコマに関しては白濁より塗装剥がれ(トップコートの剥離)が多いかも。
まずは現状。下記のPRS、遠目から見るとあまり分からないんですが塗装がしろ~く濁っている所が何カ所も。
近くに寄ってみましょう。
黒線で囲った部分が白濁です。画像だと単に光が反射しているように見えますね・・・。
上と下でこんなに色合いが違って写るなんて、同じギターですよ。コントロールつまみ・ノブの所のくぼみも白濁してますね。
ここで考察。けっこう見かける事が多いこの「白濁」どういう原理でこうなってしまうのか??ちょっと頭の中でイメージしてみてください。
透明の下敷き(アクリル板のようなもの)を手で折り曲げようとすると折り目の部分が白くなりますよね?これはその部分に力が集中的に加わったためです。これをギターの白濁に置き換えると、完成されてから徐々に木材は乾燥して収縮・変化していきます。ところがポリ塗装は木材の変化についていけず部分的に力が加わったり、剥離するところが出てきます。それが白濁りになる原因と私は考えています。
お預かりする時にお客様からよく「ここ半年~1年で急に白濁が広がってきてね~」と聞く事も多い。ある限界を越えたとたん急に広がるという事も原理を理解するとよく分かります。
ところで、ALLラッカーの場合は柔軟性があるので木材の変化に伴って塗装もついていく事ができ、そのため白濁りはほとんど見た事がありません。白濁りに見えてもそれはラッカー塗料自体の劣化が問題だったり汚れと癒着していたり、と他の原因です。メーカーのポリ塗装はかなり厚く塗られています。経験上
PRSはとくに下地層が厚い
です(トップコートは薄いのですが)。それも要因の一つと考えられます。
*2016.2月 追記
PRSの塗装剥がし工程を動画にしました。お時間ある方は
コチラ
もご覧ください。
では作業開始!
まずは、というかずっと塗装剥がし・・・・ひたすら剥がす。
PRSの場合このカッタウェイ部分が難所です。マホとメイプルの境目のところを正確に切れ目をいれ、ここで塗装をする部分・しない部分とを分けます。
ネットでもよく見かけると思いますが、上画像のようにパレットナイフ等で挿すとペリペリと剥がれていく物もあります。が、実際にはこうして剥がれるもの、剥がれないもの、やってみないと分かりません。このギターの場合は「クリアコート層」はパレットナイフで剥がす事ができました。
日焼けしてガビガビになった肌がボロボロ剥けてるような・・・・
このペリペリ剥がし方法、ネットではホットガン(熱風が出るドライヤーみたいなもの)で温めながらやると比較的カンタンに剥がしやすいなんて書いてある事も。これもまた
効く場合
と
効かない場合
がありやってみないと分からない部分。このギターには効きませんでした(温めても剥がれ具合が変わらない)。
トップコートが全て剥がれたところでサンディングシーラー層をよく観察すると白濁りはまだあります。したがって下地層で白濁がおきてる事になりますね。
←トップコートの残骸。このようにアンバー色のクリアというのは以外と多い。日焼けや経年変化によって黄色くなってくるというケースもありますが、これは意図的にアンバー色にして塗ってあります。アコギなどは「ナチュラル」と言ってもほとんどアンバーで色を付けています。これが厄介と言えば厄介。部分塗装などはこのアンバーを考慮しながら行わないと修復した部分だけ白っぽくなってしまう。
下の画像はブルーのPRSだがこれは白濁の具合がよく分かる。
2014.9/24:
「白濁部分に熱風を当てると直る?」
という記事をアップしました。
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観てきましたよ、レ・ミゼラブル。しかも元旦に(笑)だって毎月1日は¥1000で安いし。夫婦で¥2000なり。
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ミュージカル映画だから最初は映画館に足を運んでまで観たいという欲求はなかったのだが、妻はぜひとも行きたいと。気持ちを高めるべく公式サイトで予告編を観たり、出演者の豪華さを改めて知ると映画ファンとしては「これは映画館で観とくべきだ!」と決断。
そうと決まったらウィキで1820年代のフランスの政情やらいろいろと知識を頭にいれ、レ・ミゼラブルのあらすじも。
最初の数分間はセリフがすべて歌いながら、という状況にやはり違和感を感じたがそれもすぐに慣れ、あとはストーリーに吸い込まれていきました・・・・・・・・・・・・・
涙く・・・
おお、泣ける・・・
泣きました。
最高に良かった!純粋に楽しめました。突っ込みどころはいくつかあるもののそんなのは映画、気にしない。お約束のコメントですが、いつジャン・バルジャンの拳から爪が出てくるのか、ソワソワしちゃいましたね(出るわけねーよ)。
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個人的にはこのひと好き・・・ヘレナ・ボナム=カーター
レ・ミゼラブルではマダム・テナルディエ役、チャーリーとチョコレート工場、スウィーニートッド、アリスインワンダーランド、英国王のスピーチ、ダーク・シャドウ、そしてハリポタのベラトリックス役、と。しかしアリスイン~のこの様相・・・・・・・好き。
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