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2014.12.02. ----1ページ目----- 045)PAGE 1
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皆さんこんにちわ。夏頃から大きな修理やインレイも重なりモーレツに忙しい日々を送ってきましたが、気づけば12月に入り、だいぶ寒くなってきました。私の住んでいるここ横浜では紅葉がMAXです。
といっても↑コレは先月登った瑞牆山の写真
さて、以前に
「アコギのブリッジ剥がれ」
の記事を載せましたが、アジャスタブルブリッジの交換(製作)もご紹介しようと思います。通常のブリッジに比べると少し手間がかかります。
もとの状態はこのように割れていて再利用は不可。新しくブリッジを作ります。
ちなみにパレットナイフでチェックしてみるとほぼ完全に剥がれている事がわかります。おそらくブリッジピン両端のボルト(ポジションマーク・貝で目隠しされている場所)でかろうじて留めている状態。
↓ブリッジがフカフカと動く様子はこちら↓
最近の新しい試み、動画↑
裏でガンガン鳴っているのは「Punk-O-Rama Vol.3」の中に入ってる「Voodoo Glow Skulls」の「Delinquent Song」
Voodooのアルバムは1枚持っているがいいですね!これからの時期スノーシーズン!この手の曲をガンガンかけながらスキー場へGo!
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ボディ内部を見てみましょう→
←けっこうギリギリ、というかかぶってます。
マイナスドライバでくるくる。ブリッジサドルを取り外します。サドルは陶器で出来ています。「セラミック製」です、と書くとなんか高級感が。陶器製です、と書くとなんか古くさい?
陶器の種類や科学的な事は知らんのでつっこみはカンベンしてね、陶器みたいなもので出来ています、にしておこう。
ブリッジサドル下には湾曲させた板があります。
この板の役割は下図。ようはサドル単体では弦が乗っかる・押される力に対して不安なのでこのような金属板・板バネをはめ込む事で「サドルが割れたり、変形しないように」補助・支えてあげてる感じです。
今までの経験ではこの金属板が無いものもありました。金属板無しのものの多くはブリッジサドル(陶器)自体がすこし変形していました。具体的にはサドル頂点のアールや、サドル底辺の直線が変形していました。
「嘘だろオイ!」「陶器は反ったり変形する事はありませんよ」とつっこまれそうだが、そんな事は知らん。経験談として実際に変形していたものを何度も見ているので3〜40年という単位で考えるとこうした陶器製のパーツも変形するのであろう・・・・普通のお皿や壺などは変形などしない、と感覚的にすぐ思えるのだが「何十年も持続して弦で押さえつける負荷がかかる」状態ではどうだろうか?
因みに金属板が無くてもいちおう割れずに何十年も使用されてきたギターもありました・・・
次はブリッジピン両端にあるGibson特有のブリッジ固定用のボルトを外します。
以前にも言いましたが
このボルトは「全く」意味がありません。
しいて言えば接着剤がほぼ完全に剥がれた時、今回のようなケースでブリッジが大幅に"ずれる"のを(多少)防ぐ役割ていどです。実際、近年のGibsonはボルトは付いてません。同じ場所に貝(丸・ドット)はありますが単に飾りとして付いてます。
ポジションマーク・貝によって目隠しされているので(ここは接着されてます)千枚通しなどでグリグリしてパコッと外します。オールドはこのように簡単に外れますが、新しいギターだと貝にドリルで穴を開けてからじゃないと外せない。接着剤のカスを取り除くと・・・・
↑マイナス頭が見えてきました。マイナスドライバで緩めます。この時にモンキースパナかラジペンでボディ内部から「受け・ナット」をつかんでおかないと一緒にグルグル回りなかなか外れない時もあります。この時はナットを手でつかんでいただけで簡単に外せました。
外れた
う〜ん、どうやらブリッジ接着面の塗装は全く剥がさず、塗装の上から直にブリッジ接着したようですね。
よく見ると↑↑所々塗装が剥がれて木地面が露出している部分がありますが、これは接着が剥がれた時に、塗装がブリッジ側に付着・持っていかれてこうなったもの。
←なんだか分からんが、接着面の塗装がサンドペーパーで擦った痕がありました。もしかしたら凸凹にすることで接着力を高めようと考えたのかもしれませんね。
10月半ばの事。
心地よい天気のもと、この日は仕事で長野県塩尻へ行ってきました。
例のアレをああして、こうして、こうなるといけないからココはこうして、いや最後はこれをお願い、とか。
おかげさまで今回の一件でまた新たな技術・知識を得る・生み出す事ができました。関係者一同に感謝感謝です。
いやあ〜しかしいいですね信州長野。登山やスノーカイトでよく来ますが、街を囲むように遠方にそびえるアルプスの山々。
今年もそろそろスノーシーズン開幕!
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