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ではさっそく掘りましょう!

と、その前に↓↓念のためネックシェイプをメモ用紙に書き写し、これから掘る寸法を書き込み、大丈夫かチェック。

  

 

この段階まで一つ忘れていた事がありました。ヘッドの突き板があるのでこのままでは治具をセットできません。

  

なので、ゲタを履かすことに↓↓

 

治具の固定は両面テープで貼り、準備できたらトリマーでさらいます。治具を固定する際は正確に位置させないと、削り残しができたりするので慎重にセッティングしましょう。

 

綺麗に掘れました→

よく見てみると↓↓ボディに乗っかる部分は違う木材を接着している事がよく分かります。

 


 

さあ、どんどんいきましょう!

もとの汚れた溝を綺麗にさらえたら、次にその溝を埋めます。「え?せっかく掘ったのに埋めるの?」そうです、埋めます。もし新しく埋め込むトラスロッドの寸法がかなり太く、あきらかに元々のロッド溝寸法より大きくしなければならない場合は、最初から"そのロッド用"の溝を掘ってしまいますが、そんなケースはまずありません。

  

同じマホガニー材で埋めますが、寸法が足りないので、真ん中で分け2本で埋めます。
いま掘った溝寸法は「幅8.0mm×深さ11.0mm」
新たなトラスロッド用に掘る溝寸法は「幅5.56mm×深さ11.0mm」です。幅が約2.4mm(片側で約1.2mm)狭くなりますが、この程度であれば埋木を分割した事による強度的な問題は無視できます。

  

溝にピッタリはまるように埋木を製作・調整し、余分な接着剤が付着しないようマスキングテープ↑↑を貼ります。

 

いざ接着!

  
↑クランプはネックの左右方向(青矢印)からも行います。矢印部分から多く接着剤が出ていますが↑↑・・・・あとで説明。

 

一晩おいたらカンナとノミを使い、余計な出っ張りを削っていきます。突き板に近いところはカンナが使えないのでノミで↓

  

←ある程度まで削れたらマスキングを剥がします。

 

さらにネック材と面一になるまで削ります。

  
さて、ここでお気づきになった方もいるかもしれませんが、↑埋木に穴が空いているのが分かりますか?これは接着剤の「逃がし」用穴です。ピッタリに製作した埋木を溝にはめ込むと、接着剤の逃げ場がなく、「底の部分」などが完全に密着できない事があります。勿論、クランプした時に左右・隙間等から接着剤が流れ出て問題なく密着できる事のほうが大半ですが、こうした「逃げ場」を用意しておくとクランプ作業がやりやすくなります。

穴を開けたら強度的に問題があるような場所なら、こうした逃げ場用の穴は控えます。
ブリッジの接着面や、セットネックの接着部分など、わりとこうした接着剤を逃す経路・隙間を意図的に設けているケースはよく見かけます。

 


 

カンナで出っ張りを削れたら、今度はサンドペーパーで表面を完全な平らにしていきます。

  

この段階で、なぜここまで完璧に表面を整えるかというと、次の作業は新トラスロッド用の溝掘りです。表面が整っていないと正確な深さの溝が掘れなかったりと都合が悪いからです。

  

新トラスロッド用の溝掘り作業へいくまえに・・・・・

 

 

ちょっと指板のほうに話しを向けましょうか・・・・

指板を剥がした段階ですでにかなり反っていた↓↓この指板君。まずは接着剤の残りカスをペーパーでおおまかに削り取ります。

  

けっこうアバウトです。とりあえずおおまかに綺麗になればいいので・・・

なにか適当な材はないかな〜・・・・と探していたところ今回の「反り修正」用途にピッタリの物が見つかりました。

  
↑↑この台座、というか端材?表面がわずかに凹んでいるんです。図に表すとこんな感じ↑↑
最初は完全なフラットな場所へ、両脇にマスキングテープでも貼り、クランプしようかと思ってましたがドンピシャの凹み具合の台座が見つかったのでこれを利用。

因みに、ネックアイロン修正の時も同じですが、目的とする状態より"すこし多め"に修正しておくと、クランプを外したあとに目的の状態になります。わずかに元へ戻る分を計算にいれるという事です。そのへんのさじ加減は経験です・・・

  

さてしっかりとクランプしたらヒートガンで熱をかけます↓。クランプのキャップ(キズ防止のための樹脂・パッド)は熱で溶ける可能性があるので外しておきます。

全体が温まるように、また、熱を加えすぎないように、注意しながらまんべんなく熱風を当ててやります。時には指板を手で触りチェックもします。どのくらいやるのかはネックアイロンなどで培った経験をもとに、ほどよい時間でストップ。一晩おきます。

 


 

ちょっと早めの盆休みを取りました。

7月28〜30日、昨年にその存在を知り、これは必ず行かねば!と思っていたフェス。

「涸沢フェスティバル」

上高地から休憩もいれて徒歩で約7時間。後半3時間は山登りしている人じゃないとちょっとキツイです。

でも頑張ってたどり着けば、こんな素敵な景色が待ってます!テレビで観るのと実際の眼で見て、体感するのでは全然ちがいます。

  

ヨーロッパの山岳風景みたいですよね。

今回はあくまでこのフェス目的だったので山頂(トップ)は目指さず、2泊3日行程の2日目は一日中いろんなイベントに参加したり、まったりと昼寝したり、の〜〜んびり。

猪熊隆之さん『山岳気象大全』

まず気になってた天気の講座を受けに涸沢小屋まで。雲が「キレる」とか、雲が「やる気を出す」とか
おもしろい言い回しで、気象に詳しくない素人でも楽しく勉強、聞く事ができました。

 

芳須 勲さん『登山ボディのつくり方』

嫁さんはこちらが気になるというので、この方の講座「行動食」へ参加。私も途中から参加。歩きながら食べられる
特製きなこもち を参加者全員いただき食す。汗をかいた時の水分補給時に「水」だけ飲んでいるとダメだよ、っていうお話しでした。
実際に試してみたそうですが、水だけだと手足の先が痺れてくるそうです。。。。しっかり塩分も補給しないとですね。

 

高橋庄太郎さん『テント泊登山の基本』

続いて「テント泊のノウハウ」講座。涸沢カールで張ってあるテントをざっと見たところ9割方が誤ったテント固定方法をしていたとか。
本来はまずテント本体の四隅をしっかりペグ(または岩)で固定しなければいけないのだが、ほとんどの人がフライシートだけを固定していて肝心のテント本体四隅は固定していなかったらしい。
これだと万一天気が崩れ強風にさらされたりした時、本体がズレて飛ばされる危険性があるそうです。かく言う私も「間違った固定」をしていた一人。その後、すぐに四隅を岩で固定したのは嫁だった。

稜線でのテント泊じゃないから平気だよ、と思ってましたが今後は気をつけます(笑)

 

最終日の夜中から雨にやられましたが、カッパ着て気を取り直し下山。1時間もすると雨も止み、晴れ間が広がってきました。
途中、徳沢では協賛しているメーカーさんなどがブースを出していて、チョロっと見学。

いつも「頂上を目指す」「目的は山頂に立つこと」がほとんどの山行ですが、こういうノンビリな登山もいいな〜

 

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