2018.3.2. ----3ページ目-----     PAGE 1 2 3 4 5

<<< REPAIRページ(修理記事一覧)へ戻る

 

先日、三浦海岸へ、河津桜を見に行ってきました。

  

ウチからだと高速を使い車で40分ほどなので気軽に出かけられます。この日は私の祖母も一緒に家族揃って4世代お花見散歩。

伊豆の河津桜(本家本元)は過去数回観にいってますが、三浦の規模は1/10くらい? 6〜7分咲きという開花情報でしたが、お日様がよく当たる場所では一部分だけ満開でした。ついでと言ってはなんだが、お馴染みStabilizedWoodの撮影も。

よし、これで交通費等々はすべて「経費!」という事だな。屋台で買った「ソーセージ」「お土産」も経費!・・・にはならんか。

  あ、確定申告いかなきゃ・・・・

 


 

余計なものは全て取り除けたのでネック材の接着面を綺麗にしていきます。

この段階ではペーパーがけしてかる〜く汚れを落とす程度です。

  

 

ついでに↓この部分の樹脂もノミで大まかに落としておきましょう。
→→

 

次に、金属棒が埋められていた「溝」の大きさ(深さなど)を測り、ネックの形状に実寸で描き込んでみて、どの程度「A」↓の距離があるのか把握しておきます。まずこの溝を(溝の幅より)ひとまわり太いトリマービット(刃)で綺麗に"さらわない"といけないからです。

  

 

で、↓↓トリマーで綺麗にさらったところ

→→

 

 

埋木の製作!

柾目のメイプル材で埋めます。

 

平らな合板材を上に載せてクランプしました。 片側の溝幅が広いところはこのように両側から↓↓挟み込むようにも。→→

糸ノコでギーコギーコ・・・・・

←カンナでギリまで削ったら、仕上げはペーパーで。

 

金属棒の溝埋めは完了

幅広の部分などは、あとでカーボンロッドを埋め込む際にエポキシで充填してしまいます。

 

 

 

お次は、元のトラスロッド溝埋めです。

と、その前に元々仕込まれていたトラスロッドがどのように埋まっていたのか計測してみましょう。

マスキングテープに溝の深さを記しましたが、ネック側から→10.0mm〜12.2mm〜13.2mm〜13.0mm←エンド側

  

いちばん「浅い」ところと「深い」ところの差が約3.2mmという事になります。ここの数値やいちばん深い場所をどこに位置するかなどは、製作家やメーカーの意図・設計によって様々です。たいていはネックのちょうど中央(真ん中)位置より少しずらすのがポイント。

え?どっち側へずらすのかって?  それはアレですよ、アレ、そっち側ですよ。

 

続いてトラスロッド溝も綺麗にさらい、埋めます。

 

埋める材はメイプル材。等間隔にドリルで穴を開けてますが、以前にもお伝えしたとおりこれは接着剤の「逃げ道」
詳しくはコチラの修理記事を・・・

本番の前に必ず一度埋めてクランプし、深さをペン↑↑で書いておく。当然ながら埋木製作の段階でしっかりと溝の底部まで埋木が入っているか確認します。

 

埋木はちょ〜どいい感じに抜き差しできるほどにペーパーで微調整して製作します。キツすぎても緩すぎてもダメ。ひととおりクランプ固定できたらはみ出してきた余分な接着剤を濡れタオルで拭き取ります。先ほど書いておいたペン・印までしっかり埋まっているかも確認。

  

まだ私が20代の頃の話しだが・・・・
このような埋木製作でちょっとキツい状態で接着作業に入ってしまった事がある。クランプし終えて確認してみると、な〜んとまだ完全に底まで埋まってないじゃないか!? 焦りますよ〜ホント。慌てて今一度クランプをしっかりかけたらガコッという感じで動いたので良かったが、あと数分でも遅れていたら中途半端に埋まった状態のまま接着されていた事でしょう・・・・

皆そんな経験を積み重ね、時には失敗を繰り返し今がある→
思い返してみると今まで取り返しのつかないほどのミスは3回かな?いずれもボディなどに完全には修復不可能な打痕やキズを付けてしまった事がある。勿論、オーナー様には平謝り。もし万一この記事を読んでいましたら本当にその節はご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。今一度深く謝罪します。

 

 

さあ、一晩置き、接着剤が乾いたらカンナでシャコシャコ

おなじくギリまで削ったらペーパーで仕上げ・平らに

  

 

 

ようやくネック材の↓↓この面が全て綺麗になりました。

一区切りつきましたね、4ページ目では指板の湾曲を直しましょう。

2018.3.2. ----3ページ目-----     PAGE 1 2 3 4 5

<<< REPAIRページ(修理記事一覧)へ戻る