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ネック側の下準備はほぼ終わったので、ここらで指板材の修正にはいります。

このとおり接着剤がガビガビに付着しているので↓↓このままではいけません・・・・

 

指板の状態もネックと同じく、へんなふうに湾曲・波打ちしています。このような状態↓↓と同じ曲がりかた・・・・
  

 

それに加えて↓↓接着面はこんなに湾曲してます

 

湾曲の事はひとまずおいておき、とにもかくにもまずは接着剤の残りかすを綺麗に除去します。

→→
サンドペーパーで削りますが、使用する当て木↑↑は小さいもので。そうしないと「曲がり具合」に沿って研磨できない。作業する時もただ漠然と研磨するのではなく、「曲がり具合を常に意識しながら」「自分はいま接着剤の残りだけを研磨してるんだ」という意識を持ちながら作業するとうまくいくと思います。

私の場合、長年の鍛錬もあってか幽波紋(スタンド)を使っている。スタンド名は・・・・・・・・・・・秘密

「じゃあ、柔らかいスポンジ系の当て木じゃダメなの?」と考えがちですが、ダメです。スポンジ系の柔らかい当て木を使えばかなり効率よく削れるのですが、木材部分まで削れてしまう事があります。結果、平らにならない・・・。

 

さて、綺麗になったところで、指板の表裏に水を吹きかけます・・・

「おいおいマジかよ?!」って? マジです。 

↓↓

平らな机・台のうえでクランプすると、このように・・・

↓↓↓

適当な合板材を細長くカットして、指板の中央に置き、クランプで固定します。

クランプのキャップ部分↑は外します

↓↓↓↓

さてここからは動画でお楽しみください。すごく退屈な動画ですけどね・・・・だって・・・

 

 

 

←2~3日経ったらクランプを外して状態をチェックしてみます。

  

まだすこ〜しだけ反ってますが、ちょっと力を加えれば平らになる程度です。指板修正はこれで完了。

もし一度の作業で平らにならなかった場合は、(例えば)両サイドにマスキングテープなどを貼り、ごくわずかな逆反り状態で再びヒーティングするなどしてみます。

 

*接着するまでまだ時間が(日が)あるのでクランプはかけたままにしておきます。ネック材と接着する段階で、接着面の最終研磨を行い、平らを出してから接着します。

 


 

OMG!

先日、2月20日から、YouTubeの動画に対する広告プログラムへの参加基準が引き上げられました。

新しい基準は・・・・
「チャンネル登録者数1000人以上、過去12ヶ月間の総再生時間が4000時間以上」2つとも条件をクリアする必要があるとの事。

という事で見事パートナープログラムの対象外になりました。

 

私の場合Kazuki Kamiyaという個人名・チャンネル名だが、現在のチャンネル登録者数は388。1ヶ月の総再生時間はアナリティクスを確認してみると、どうやら約400時間らしい。。。。でもこれはたまたま多い月。

お!「400時間×12ヶ月 = 4800時間」だからクリアできる??まあそんな甘くはないでしょう。
あとはチャンネル登録者数がクリアできれば復活できるのかな〜、なんて思ってみたりもする。

という事であと「612名」チャンネル登録ぜひともよろしくお願いいたしますm(_ _)m

ま、とは言え、動画再生による広告収入なんて数十円〜数百円なんですが・・・
最近の若者・子供達の夢は「YouTuber」だなんて、 人様に迷惑をかけなければなんでもチャレンジする精神は大切ですけど
「PooTuber」にならないよう気をつけて。

 


 

もともとこのホームページの修理記事に「動画」を埋め込ませたいと思い、無料で動画をアップできるYouTubeをはじめたんですが、随分経ってから広告収入なんて事ができると知り、こうして動画に広告表示をさせるようにした。
なんだか今回の基準変更によって、けっこうな数のユーチューバーが淘汰されるようですね・・・・私もその一人ですけど(笑) 動画内容が専門的なので広く一般にはうけませんが、こんど面白動画とかアップしてみようかな。

 

 

さて、指板の反りをヒーティングによって修正しましたが、ついでにネックも修正します。

ネックの状態はここまで何度か紹介してきましたが、平ら・直線とはかけ離れた状態です↓

すでにこの段階では元のロッド溝、補強材溝も綺麗に埋めてあります。これら「埋め作業」を行う前に「ヒーティング」を行うか、現時点つまり今この段階で「ヒーティング」を行うか、最初に迷いました。

はじめは余計な埋木が無い初期段階でヒーティングしようかと思ったのですが、その後に溝掘りなど様々な作業を行うので、少なからず元のクセに戻るだろうと推測。それと、ヒーティングによる「修正」は単に熱で木の繊維を強制的に曲げるだけでなく、熱で接着剤を若干軟化させ再び固化する事で「その形に留まる」という効果もある。
結論として、埋木が済んだ後にヒーティングをおこなおうと決定したわけです。

↑↑

ヒートガン=ドライヤーの親分で熱を加え、木の繊維を強制的に曲げる方法ですが、固定する「台」は必ず平らなものを使用します。作業台・作業机に直だと完全に平らではないので、ネック材としてストックしているメイプル材を置き、さらにその上に0.6mm厚のアルミの薄板を3枚ほど重ねました。これは単にこのほうが熱伝導性が良いかな〜と判断したため。

 

因みにこのアルミ板、かれこれ15〜16年前にLMIから購入したもの。当時はアコギの製作家を目指していた。
  

今のモデルはずいぶんリニューアル↑されてこんな形なんですね〜。私の持っているやつは中に2個の「白熱電球」を設置して熱する仕組みで、たしか100~120Wくらいの白熱電球。

こんなんで温かくなるの?なんて思ったが、アルミ板の上に水滴を落とすとジュっとすぐに蒸発するほどしっかりと熱くなるのだ。今のタイプはラバーヒーターを使うみたいですね。ステュMacにくらべて(当時は)注文してから届くまでが数週間ほどもかかり、今ではほとんど利用しなくなってしまったが、ステュMacにはない治具もあるので興味がある方はサイトのほうをご覧ください。

http://www.lmii.com
LUTHIERS MERCANTILE INTERNATIONAL,INC.

 

これまた単調な作業・・・・・

全体が温かくなるまでヒートガンを動かしながら・・・・眠くなる

 

←このように意図的に作業台からはみ出して固定。
ブレイシングを接着する時に使う↑↑つっかえ棒でボディ部分を支える。この時に多少強めに矢印方向へ"押し上げる"事で、ネックの元起き状態にならないよう配慮するとよい。この部分(ボディ)を支えないと、ボディの重みでネック元起き方向へ力が加わるのでよろしくない。

 

ヒーティング・クランプすること数日間そのまま放置・・・狙い通りとまではいかなかったが、随分と真っ直ぐになりました。
これ以上はどうする事もできないので、あとは指板を再接着する前に研磨して可能な範囲まで整えます。

 


 

カーボンロッド補強材を埋め込むための「溝掘り」です。

  
溝を掘る部分を記すために、鉛筆やボールペンで書いてもいいのですが、メイプル材のように白く1本ものならいいのですが、今回のケースはけっこう見にくい! というわけで間違いのないようマスキングテープで正確に「溝掘り範囲」が分かるようにしました↑↑

 


これから掘りまっせ

 

以前にも紹介しているのでササッと進めます・・・・
もう少し詳しく作業工程をご覧になりたい方は下記修理記事もご参考ください。

http://www.zinguitars.com/REPAIR_item/062_JohnnySmith/JohnnySmith003.html

 

  

両面テープで治具をセットしトリマーで掘り掘り・・・

カーボンロッド用の溝掘り 完成!

溝深さは埋め込むカーボン寸法より0.5〜1.0mm弱ほど深めに

 

カーボンロッドはそのままでは表面がツルツルなので、粗めのペーパーで研磨します。

  

 

溝&カーボンロッドともにアルコールなどでしっかりと汚れを拭き取り、実際に収めてチェック

 

問題がなければエポキシ樹脂で埋込作業に入ります。

溝、カーボンロッド、両方にエポキシ樹脂を塗り、馴染むまでしばらくおきます。粘性が低いのでけっこう木材が吸います。

 

72時間後、完全固化
  

サンドペーパーで余分な樹脂を削り↑↑平らにする

 

次は新トラスロッド用の溝掘りだが、あらためてネックの状態を見てみよう・・・・

  

部屋の灯りを消し、反対側からライトを当てて見てみると(ヒーティング前よりは良いものの)まだこれだけ↑"平らではない"状態。ヒーティングする前と比べれば、これでもかなり良くなったのだが・・・

 

 

という事で 、指板修正作業と同じ要領でネック材(指板との接着面)を研磨します。

目的は「平ら・直線性」を出す事ですが・・・・

 

ここで一つ注意点があります。
下図をご覧いただくと理解できると思いますが、むやみに(平らになるまで)ガシガシ削っていくと、↓↓こうなります。
ナット取付部分も面一なので気をつけないとですよね。

ネック握り部分の形状を考えた場合、削っていけば必然的に幅が狭くなります。ようは「指板幅が狭く」なります。最終的に↑↑このような段差は研磨して無くすためです。
指板幅が狭くなるとどういう事がおきるか →→ 1弦&5弦が指板の端に近づきます →→ 弦落ちしやすくなります。

とまあ、よっぽど極端に削らないかぎり弊害はおきないでしょう。仮に多少の段差が出来たとしても、指板の「側面」は上図のように真四角ではなく丸みを帯びている形状なので、若干「角が尖る」かもしれませんが、指板幅がおおきく狭まるような事は滅多にないと思います。ただし、今回のようにどうしても削らなくてはならない時は、必要最低限に留めておくのが吉です。

今回のケースではこの段階では完全な平ら・直線出しはせずに指板を接着します。その後、指板修正で完璧な直線&曲面だし、フレット打ちします。

次のページで完成かな。。。

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