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2018.3.2. ----5ページ目----- PAGE
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このページで完成させます!
使うトリマーのビットはコレ↓ 7/32"(5.55mm)幅の溝が掘れます。国産ビットの寸法はミリなので6.0mmは多く売られています。
新トラスロッドの大きさ・幅は約5.6mmなので6.0mm幅溝だとちょっと大きい・・・・トラスロッドを埋め込む際はすこしキツいかな、というくらいピッタリを収めたいので、ちゃんと合うこのビットを使いましょう。
キュイ〜〜ン→
溝の深さも0.1mm単位で正確にピッタリに。
トラスロッドのこの部分↓↓は、溝を少しだけ深くします。そうしないと収まらない。
←→
「正確に」「ピッタリに」と書いてますが、わりとアバウトに0.2〜0.3mmくらい余裕をもって掘っても、6.0mm幅のビットで掘っても、トラスロッドは効くと思います。ですが、このあたりの精度が「効き具合」に影響するのは事実。
少し緩めに仕込んでも、トラスロッドは内部で常に"つっぱって"いる(大抵は)状態ですから、ガタつく事も滅多にないと思います。ただし、今までも「弦を弾くとロッドが内部で共振している(カタカタする)」というケースがあるので、極力余計な空間は無いほうがいいと思う。
いざ指板を接着!
マスキングで保護します。接着剤を塗布したあとに剥がすのを忘れずに・・・・仮クランプ↓でチェック
指板を剥がす前にあけた(位置固定用の)「穴」を利用。ローとハイ側1ヶ所ずつだけでは心許ないので、ネック中央付近にはお馴染みの画鋲作戦で、接着時に位置がズレないようにします。
何を言ってるのかわけが分からない人は下記をご参照ください・・・・
http://www.zinguitars.com/REPAIR_item/062_JohnnySmith/JohnnySmith005.html
隙間がないかどうか、ライトを当てて入念に入念にチェックします。マスキングテープははみ出た接着剤が付着しない為に。
万一ここで隙間があった場合、クランプの仕方を工夫したりして改善さす。どうにも隙間が密着しない時は、指板側、ネック側、どちらかの接着面を修正して隙間ができないようにします。目視だけでなくパレットナイフなどで境目を挿してチェックしてみると、圧着していないところがあればよく分かります。
余談ですが・・・・
指板の接着面の修正、ネックの接着面の修正など、「ま、このぐらい、いいか〜」と適当に済ませて先へ進むと、このような最終段階で「しまった〜、もっと正確にやっておけばよかった〜」と後悔する事となります。
本番接着!
説明と画像を省きましたが、指板の接着面はすでに最終修正・研磨してあります。
あ、そうそう、当て木のアールは300Rと書いてありますが(実際に300Rです)、少し工夫して今回の20"Rに合うようにしています。
休憩
StabilizedWoodでピックガードを作りました。
いつもお世話になっているK様からのご依頼。
Taylorに↓こんなモデルが出たんですね!
薄いブルーのパステルカラーでポップな感じのアコギです。
どの色が合うかな〜、なんて言いながら、ピックガードのデザインも考えつつご相談し決定。
ピックガードの大きさにもよりますが、この程度の(既にショップで販売されているStabilizedWoodであれば)大きさでしたら
素材代も含めて約1万円前後で製作可能です。
切っても削っても色が剥げない。塗装の必要無し。まるで金太郎飴のような素材?? StabilizedWoodのお求めはコチラまで
https://zin-stabilized.ocnk.net/
←一晩置きクランプを外し、トラスロッドが正常に動作するか確認。
あとは完成に向けてまっしぐらです
今回のケースでは↑↑このように指板のほうが少し小さくなりました。と言っても誤差程度・・・
実際には「縮小」したのではなく、指板やネック全体の横方向の変化などに伴い、こうしたズレが出たものと推測。指板をいったん剥がして再接着するような作業では、多かれ少なかれこの程度のズレはあります。
段差を無くすためサンドペーパーで研磨
両側とも綺麗に整えたらネック裏全体を綺麗にペーパーがけしていきます。
このベースは全体がオイルフィニッシュなので#600くらいまでペーパーがけして木地調整します。
オイルフィニッシュ前↓↓ オイルフィニッシュ後↓↓
→→
お肌シットリ
指板修正↓
指板とネックを接着する段階で「直線性」はまだ完璧ではなかったので、この指板修正段階で平らにしようと思ってました。
当初はどのくらい削る事になるか少し不安がありましたが、それほど削りこむ事なく済みました。
←指板アールも完璧に整えます。
フレットを打ち・・・
↓
フレット端の処理や擦り合わせなどを行い、指板オイルを塗布して・・・
最後にナットの取付ですね。取り付ける「部分」の修正も忘れずに。アロンで接着します。
↓
弦を張り完成!!
張力・チューニングをした状態でトラスロッド調整したところ、ネックは完璧に真っ直ぐな状態に。
弦高は約1.2mm〜1.5mmにセッティング。
オリジナルで仕込まれていた金属棒のせいで、変な曲がり方をしていましたが、それも解消されました。
やはり極端に「剛性」が変わる部分があると(後々)その部分で変化が起きやすいのだな、と肌で感じました。
最後に少しだけ考察・・・・
下の画像を観ていただきたい。↓↓一番上が通常のトラスロッド(1Wayタイプ・ストラトやLPに仕込まれているやつ)、真ん中が今回仕込んだトラスロッド(2Wayタイプ・順/逆両方に効くタイプ)、一番下がこのワーウィックのベースに仕込まれていたトラスロッドです。
因みにワーウィックのロッドは1本もののロッドだが「赤矢印部分」がネック材に固定されているおかげで、順・逆両方に効く2Wayタイプと同じ機能を持っている。*原理・仕組みの説明は省く
それぞれの「直径」を見ていただくと分かると思いますが、ワーウィックのトラスロッドの直径/太さは約1.0〜1.2mmも細いですよね。今まで何本ものトラスロッドを見てきているが、これは少し細すぎやしないかい?と心配になりました。5弦ベースならなおさらだろう。
歴史があるメーカーならいろいろと試行錯誤によって年代により使われているパーツや仕様も様々です。オベイションなんかはとくにそうですよね〜(リペアマン泣かせ・・・)。だから同じメーカー・ブランドの楽器をお預かりしても、毎回、毎回・・・・・
「何がでるかな?何が出るかな?それはサイコロまかせよ」
となるので、ワクワクします。
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ありがとうございました!ではまた。
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