2019.10.23. ----2ページ目----- PAGE 1 2 3 4 5
超大型台風の直撃を受けた関東ですが(まだこの記事を書いている時は被害がどうなるのか分からない・・・・私、無事?)10月に入っても真夏日があったり、毎年同じ事を言ってる気がしますけど本当に気候が狂ってますね。
さて続いて、ブリッジの弦通し溝をチェックしましょう。
かなりきっつきつ。
たぶんずっと張り替えてなかったんでしょうね。木材も縮みますから。。
という事で・・・・
板割れ!
オープン修理(アコギのバック板などを取り外して行う作業)の良いところは、普段サウンドホールから手をつっこみせせこましく作業するのと違い、広々と余裕をもって作業できるところですね!
接着する箇所ははじめに少し湿らせておくと接着剤の馴染み・浸透具合がよくなります。ただしケースバイケース。
このウクレレは作業していて「本当にカラカラに乾ききってるな」と感じていたので、適宜、接着剤の塗布前に湿らせて接着。
接着本番前に必ずクランプをかけて、どのように固定・圧着すればいいか試しておきましょう。
←接着剤でくっついてしまわないようにクッキングシートを。
接着後の表裏。平らな板の上にクランプで押さえつけるので比較的簡単に段差ができず接着できます。
接着したあとにこうなると失敗ですからね・・・・
サンドペーパーで残っている接着剤のカスを綺麗にしていきます。
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作業しやすいように↓↓このような治具を作りました。
接着剤がはみ出しているところはパレットナイフなどで軽くガリガリと落としておきましょう。→→
そうしないと、接着作業中にポロポロと剥がれて、接着面の隙間に入り込んでしまう事があります。そうすると密着しないので大変です。
ブレイシングの接着面も綺麗にします↓
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テイルブロックの接着面も綺麗に↓
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左右の側板がくっつく部分↓も綺麗にしましょう。
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この2年間ろくに映画も観られないと書きましたが、先日久々に夫婦揃って映画鑑賞。
子供達も寝ていつもより時間が早かったので「映画でも観る?」となり、ジャングルPrimeで妻がウィッシュリストへ
登録しておいたやつからチョイス。
普段「洋画」しか観ない私。普段「邦画」しか観ない妻。
どれも私にはピンと来るものがなかったが「万引き家族」という名前は知っていた。是枝監督という人がどんな映画を作るのかもよく知らず、題名からてっきりドタバタものだと思っていたが、コレ「重い!」・・・・
この映画は考えさせられます・・・・・
映画の中での「家族」の暮らし・生活水準はいわゆる底辺だと思いますが、ある程度の月収/年収があれば映画の中に出てくる家族
のような「生活水準」にはならないと思います。映画ではその「底辺」を暮らしていく家族を生々しく描写していて、子供への虐待も出てくる。映画だと分かっていてもなんだか本当に存在する「人達」を観ているような気がして「ず〜ん」ときますが、その「人達」は毎日楽しく幸せで家族という絆で繋がってます。
数年前に同じく是枝監督の「そして父になる」も観ましたが、幸福感って決して「お金」じゃない。血が繋がっていない親子という関係でも、実親子の家族より不幸かと言えば、そんな事は全く関係ない。お金持ちの家族が幸せかというと、それもまた違う。うわべだけの家族も世の中には沢山あるでしょうし。
「家族」ってなんだろう?
考えさせられる映画でした。
休憩のつもりがなんだか気分が落ちてしまったよ・・・・
気を取り直して先へ進みましょう!
お次はテイルブロックのお掃除です。必要最低減、接着剤をペーパーで落として綺麗にします。定規を当ててチェックしましたが、若干平坦じゃない所もありました。でも今回は完璧にはせず、そのままの状態で先へ進みます。
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←木口面もね。
ここで「???」と気づいた方、そうです、そうなんですよ。なんかおかしいですよね。
↓コチラがこのウクレレのテイルブロック↓ ↓コチラは一般的なアコギのテイルブロック↓
なにが???なのか分かりました?
そうです、木材の接着において一般的に「木口面」という部分は接着力が弱くなります。ところがこのウクレレの場合、木口面で接着されるような木目方向でテイルブロックが作られて接着されていました。
一般的なアコギのテイルブロックの木目方向が横向きになっているのにはちゃんと意味があるんですね。↑↑↑こうする事で表板・裏板ともにテイルブロックとの接着面は「板目」になります。
*木材って大抵「長手方向」が木目方向と平行なので、私も若い頃アコギの研究・製作をしていた時に「なんでテイルブロックは横方向の木目なんだろう」と気持ち悪い気がしてました。
因みにネックブロックは通常どおりの木目方向→
テイルブロックを作り直すか否か、1〜2日ほど考えましたが、結局オリジナルのまま元のテイルブロックを使う事に。
続いて裏板のブレイスもパリッと剥がす↓ ペーパーで綺麗に綺麗に・・・・
余計な接着剤などは全て落とし、綺麗さっぱり
オールドのアコギ修理とかはデカールも劣化していて、簡単に剥がれ落ちそうな状態なのでいつも慎重になります。
1ヶ所ヒビ割れです
ここも接着してから、再割れ防止のクリートパッチを接着
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ブレイシングを再接着して裏板は修理完成
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