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どんどんいきましょう!

テイルブロックの接着です。*側板との接着はまだしない

仮クランプ固定して側板と合うかどうかのチェックを入念におこないます。画像はありませんが、既にこの段階で何度も試し最終的につじつまが合うかチェックしています。チェックだけで1時間弱はかかっていると思う・・・・

  

 

接着位置が決定したら、その位置が分かるように鉛筆等で記す

 

接着! はみ出した接着剤は拭き取りましょう。ここは入念に拭き取らないと↓↓このあと側板との接着が待ってますからね。  
このテイルブロックを接着する時は、位置決めした所と寸分違わずピッタリ接着させないとだめです。クランプする時にどうしても位置がズレる事が多いので、指板接着やガットギターのブリッジ接着時に使う「技」ホッチキス作戦をしてもいいと思います。

参考URL
062)Gibson JohnnySmith Model指板製作&ロッド交換・カーボン補強

 

 

さあ、いよいよ最後の段階です。

↑赤線範囲の側板&表板の接着。テイルブロックと側板の接着。同時に行います。

テイルブロック部分はコルクを貼った当木を使ったり工夫。

この最後のクランプ・接着にはかなりの時間を要しました。

この中央接ぎ目がピッタリと合わさるように端っこ(断面)を少し削ったり、微調整してます。

もともとの状態に修復するのであれば何もしなくてもピッタリ合うんじゃないか?と思われるかもしれませんが、ここまでの接着でごくわずかに表板と側板はズレて接着されてます。「ピッタリ合うように」とは言ってますが、0.2〜0.3mmとかはズレてしまいますので。

 

テイルブロックとの接着具合を観察してみましょう。始めのほうで板厚が違うという事を書きましたがご覧のとおり左右で板厚は違うまま接着しています。表面を厚いほうに合わせると、薄いほうは接着面と隙間が空くので接着できない。
ですので、ここはテイルブロックへ接着してから最後の段階で、サンドペーパーで「厚いほうを、薄く削り」対処します。

  
この程度の隙間は↑仕方ありません。そもそもテイルブロックの接着剤除去の段階でフラットにはしていないので隙間ができて当たり前。

 


 

徐々に完成に近づいてきました。裏板を閉める(接着する)ために最後の修正をおこないます。

 

もともとの「作り」がけっこうアバウトなので↓↓ライニング材もけっこう隙間があったりします。
今回、ライニング材まで剥がさなかった理由は、これを剥がして再接着すると側板の「形状」がかなり変わる事になります。そうなると、表裏板には余裕が一切無いので(ボディ形状が部分的に大きくなったりしてもそれをカバーする面積が無いという事)困ります。下図参照

アコギ製作工程では表裏板ともに、このように余裕があるので・・・

  

そういった理由から、ライニング材は剥がさず、隙間へエポキシ樹脂を充填させて固化すればしっかりとした強度を確保できます。木工用の接着剤は「材と材が密着する事」が基本です。いっぽうエポキシ樹脂は隙間があってもその空間を充填させれば接着強度は十分確保できます。

←目で見て隙間が無くても塗布しましょう。低粘度なので染みこみます。

毎度言いますが、ホームセンターとかで売られている30分〜90分硬化のエポキシは使い物にならんのであしからず・・・。
以前にも紹介したかな? 私はこれを昔からずっと愛用しています。システムスリーエポキシのクリヤーコート


でも完全硬化まで72時間(3日間)かかるから気長にねw

 

さて、表側のライニング材の隙間へエポキシを「垂らす」のは重力に従えばいいので簡単だ。ではバック板側のライニング材の隙間へエポキシ樹脂を垂らすにはクルッと裏返して・・・・・・「あ、表板があるじゃん」

という事で、↓↓こんなものを作って    ↑↑こんな感じで下から覗きつつ作業しました。

  

スポイトの先端へ↑↑熱収縮チューブ(配線の結線部分を絶縁するもの)を被せて、冷えて固まる前に曲げてみました。

 

全体へ、しばらく経ってから再び充填・染みこませます。このエポキシは低粘度でサラサラのため毛細管現象でけっこう染みこんでいきます。反対側(裏板との接着面)からしみ出してポタポタ垂れてくるのではないかとドキドキしましたが、わずか数ヶ所だけで問題ありませんでした。ブレイシングとの切り欠き部分はけっこう染み出てしまったので綿棒などでしっかり拭き取ります↓↓

  

 

←エポキシが固まったらヒビ割れがあった箇所に忘れずクリートパッチ

べつに磁石ではなく何かしらのクランプで圧着しても問題ありません。でもこのサイズのネオジム磁石の威力は強力です。
  
磁石同士がくっついている状態を離そうとするには、指先に力を込めて「ムムムム、ウリャ」とやらないと取れないくらい。

 

次のページで完成です。

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