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おはようございます。
今日は7月25日。雨がず〜〜〜〜〜っと続いてますね。そんな中、先日は「蓮(はす)の花」を見に地元の友人らとともに三渓園へ行ってきました。なにやら朝にしか咲かないとかで、早朝5時30出発で眠い目をこすりながらGo!

朝早いしご飯もまだだからどうかな〜って思ってたんですが、娘達は元気いっぱい。
風情あるこの庭園に、キャーキャーという叫び声をあげながら走り回ってました。

  

お散歩のあとはカフェでブレックファスト
フレンチトーストにソフトクリームが付いてきて二人とも大満足。

双子の一人は「蓮」の漢字を使ってますが、花言葉のように清らかな心でスクスクと育ってほしいと思う今日この頃。

 


 

ローズウッド指板です。まずは厚みを整えましょう。ええと何ミリだっけ・・・・・・

  
最終的な完成時の厚みは6.3mmだ。って事は余裕をみて 6.6〜6.7mmくらいかな。
*ドラムサンダーのペーパーは#80です。けっこうな粗いペーパーキズが残るので、ドラムサンダーをかけた後に片側(接着面)を#150で研磨し#80キズを消します。ネック材と接着し、アール出し&指板修正段階でさらに削れる事になるので、そのぶん薄くなる事を考慮して厚みを整えます。

 

 

レーザーで加工するための準備・・・・
下の画像、フレットの赤線は0.1mm左右にずらし2本描いてあります。 こうする事で0.5mm前後のフレット溝幅が掘れます。勿論、同じ材で事前に何度か試して最適なレーザー出力を見つけてから本番。

こういう事↓↓

綺麗に罫書く事ができました。

 

罫書いた線をもとに、バンドソーでカット。

→→

 

さらにベルトサンダーで罫書き線まで正確に削ります。ナット〜1Fの距離を確認↓↓

  
レーザーは熱で焼き切るので、設計した線位置の中心から、左右0.1mmほどは焼失してしまいます(材質により前後)。そのぶんも見越してレーザーカット用のファイルを作成する事もポイントの一つです。

 

さあ、あとは簡単。フレット溝切りノコで溝を広げ、深さも一定に。

  

 

ここで???と気づいた方。なぜ指板本来の形状であるにしないのか?

とりあえず現段階ではこのような四角形状です。理由は指板アール出しの時にご説明・・・・

因みに、指板アール加工は接着してからやります。勿論、アール出し加工してから指板接着するでもかまいません。これが製作ではなく、修理でしたらオリジナルの指板を接着するので、当然ながら指板アールが付いていますね。

 


 

わ〜い指板完成した〜、といって勢い余ってすぐにネック材へ接着してはいけません。

ネックのジョイント部分、アンカー埋めなどを完成させ、新しいネックをしっかりとボディに固定できるようにします。

 

取り出したるはエンピツ↓↓先っぽの傾斜を変えられる鉛筆削りで芯まで短くなるように削ったもの。
  
このエンピツの大きさが「穴」の大きさにピッタリとフィットしたんですよ↑↑

 

でもってボディ内部からポチッ、ポチッと↓↓中心位置を記し・・・・・・いちおう鏡でチェック
  

 

続いてロングボルトのほうの記し付け↓↓ 穴の大きさに合うドリルを使ってグリグリ
  

←はい、記し付け完成

 

 

もとのネックからアンカーを取り外します。

  

 

試しに端材にネジを埋めこんでみましたが・・・・・・・どうやっても必ず斜めってしまう↓↓

→→

ダメだこりゃ、という事で。

 

← 一工夫。下図↓↓のように組み合わせます。

 

こんなモノを作りました。
  

図にするとこういう感じ↓↓

 

→→

これを使ってギュギュッとねじ込むと・・・・あ〜ら不思議

バッチリです!
  

 

新しいネックに下穴を開けます。↓↓下穴の大きさも事前に↑↑メイプル材で試してきつすぎず緩すぎずの径で掘りましょう。

  

  

 

さてネックとボディを合体させてみましょうか。
エンド部分がピッタリ隙間無く収まるかどうかチェック↑↑

ボルトもスムーズに回るか確認です
  

 

 

ここで指板材を仮に置いてみてオクターブ/サドル位置と合うか確認しておきましょう。

 

指板↓↓にはセンター線を記してあります。正確にそこへ合わせて置き、625.4mmスケールですから、プラス1.0mmと考えて626.5mmに1弦サドル頂点がくればOKです。この方の場合、.010〜ゲージで弦高は1弦/1.2mmくらいと(アコギにしてみれば)非常に低くセッティングしますので、オクターブ補正は1.0mm弱でピッタリでしょう。

  

 

ネックが固定できたので、センターが合っているかもチェック。
ネック端に定規を合わせて↓↓その延長線上でブリッジに貼ったマスキングへサインペンで記す↓↓
  
左右の距離の半分、つまり中央を割り出してペンで記す。 ブリッジピン穴と照らし合わせてみて、3&4弦のちょうど↑↑中央へ位置すればOKです。

トラスロッドも問題なく回せるかチェック→

 


 

さあここまで来たらようやく指板接着です。アルコールで脱脂します。そういえばエタノールも品切れが解消され入手できるようになりましたね。

  

 

クランプする時に指板がズレないようにするための小技はいつものやつ。そう、画鋲作戦ですね。

  

ロー&ハイ側に1ヶ所ずつ画鋲を挿し↑↑頭を少し出っ張らせて食い切りでカット。中心線を正確に合わせ、前後のズレもないように位置をピッタリと合わせてからギュっと押し込みます。

  

 

接着!

もう何度も紹介しているとおり、ロッドにはワックス(ロウ)をしっかり塗ります。接着剤が付着しないようマスキングも。

クランプも事前に試してチェックしてから本番です。

  

 

一晩おいて接着完了。いちおう幅は59mm位です。ネックポケット部より左右1mmずつくらい出っ張るように。

  

次は指板アール加工です。

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