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covid-19
時は2020年5月・・・・・世の中は大変な事になっていますね。
今回の修理はグレッチの1963年製カントリージェントルマン。バインディングが経年劣化でボロボロに崩れているので全て交換します。
「061_アイバニーズLR10」の内容と同じですが、今回は元々ALLラッカーだったり、fホールが黒色で描かれていたりと、あらためてバインディング交換がいかに手間がかかる作業か、自身の作業を振り返りながらご紹介していきます。
このグレッチを修理し始めたのは1月からなので、こんなご時世になるとはつゆ知らず。皆様は外出自粛に伴いご自宅でどういう過ごし方をされていますか? え?ワタクシ?・・・そうですね〜床屋に行きたいがリスク高そうだから庭で「犬用バリカン」で切ってもらったり・・・
ちょっと部分剥げになったかな。
あとはアレですよアレ。4月10日の発売以降、嫁さんと二人で夜な夜なPLAY!ですよ。
まあそんなこんなで自宅でも楽しくやってますが、一年の中で最高の季節に山へ行けない、っていうのはやはりストレスたまりますね。子供達もずいぶんと歩けるようになってきたし、西沢渓谷あたりにハイキングへ行きたい気分です。
さあ、始めましょう!
まずは全てのパーツを外していく作業です。
このボディ裏側に開いた大きな穴、コンパネをネジ留めしてそれを隠すためにスナップボタンで合成革?のようなものを留める方法。よくこんな方法で覆い隠そうなんて考えつくな〜と関心。几帳面な日本人なら木製でしっかりフィットするフタをしそうですね。
いい感じの風合いが出ていますが、全塗装ともなるとこの風合いは無くなってしまいます。当然ながらそういったメリットデメリットはお客様とよく話し合い、了承を得てから修理です。
まずは状態を見ていきましょう。
アイバニーズLR10の修理記事でも同様の状態でしたよね。このグレッチもヒビ割れだらけでパキッといきます。
LR10では「熟成チーズが干からびてしまったような・・・」と表現しましたが、こっちは本場のチーズ?
お次はミュートシステムです。
これまた内部の機構を見ると「ほえ〜、よく考えたな〜・・・」と関心する作り。
個人的に、この針金部分のいい加減さが、アメリカって感じで好き↑↑
たぶん日本人が作ったら、絶対こういう風にはならないと思う・・・・ま、ちゃんと機能すればいいんですよ。
ポットやスイッチ類です。
フロントVo、リヤVo、マスターVo、フロント&リヤの切り替えトグルSW、トーンの効きを選べるトグルSW、そして出力のON-OFFを担うトグルSWという構成。
ポットは3つともガリが出て、出力も安定しないのであとで交換します。
因みにバック板は3層の合板
スナップボタンも外していきます。
ストラップピンは↓こういうタイプ。通常、矢印部分にはマイナス、もしくはプラスドライバーで外せるようになっているのですが、これには何も無いですね。どうやって取ろうかな・・・・
ペグ外し。ブッシュはユルユル、穴が大きすぎなので、あとで木工パテで修正します。
ヘッド表面に付いているプレート。ここにシリアルも記載されているので慎重に外します。
とは言え、単なる小さなピンで留めてあるだけ。フレット抜き用の食い切りで外します。
ミュートの部分は↓このような六角レンチで固定されている
まずこの部分を外して・・・→
次に裏側の部品を外していきましょう・・・・
→→
ここのピン(細い金属製の丸棒)↓↓を取り外すのに結構苦労させられました。
六角レンチを使ったり、ミニドライバ(精密ドライバ)の先端を使って押してみたりと。反対側から出てきた部分を食い切りなどでどうにか掴みながら少しずつ引っ張りだしました。
取り外せたら、向きなどが分からなくならないよう写真を撮り、再び組む時までマスキングテープで印しを付けておきます。
抜くのが固かった理由が分かった。ピンを挿してみるとかなり抵抗がある、つまり穴が小さい。スムーズに抜き差しできるようにドリルで少しだけ穴を広げておきました↓↓
最後はポット類やピックアップなどのパーツを外します。
これらも↑↑再組込みの際に向きが分かるように、なんらかの方法で印しをしておきましょう。
各パーツの配置、機能などはメモに。
さあ、ようやく丸裸になりました!ストラトとかレスポールなどのパーツ外しは一瞬なのに、コイツはパーツ外しだけでも結構な時間がかかりました。
2ページ目から本格的な作業に入ります。
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