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  ある程度は予想・覚悟していたのですが、パーツを外していくとイロイロと修復しなければならない箇所がわんさか出てきました。
  まずはストラップピン位置です。オリジナル位置は穴埋めされており、↓↓隣にずらしてストラップピンが取り付けてありました。
   
  
  とりあえず今まで付いていた位置のピン穴は木工パテで埋めます。
    *木工パテか丸棒か、もう何度となく説明してきたので省きます。
  
   
  トグルSWの穴から↓↓覗いてみると、オリジナルのピン穴を埋めた時の木材が顔を出しています。ドリルで穴を開け埋木を取り除きます。
   
  
   
  破片を外したあとは丸ヤスリ↓↓などで内壁を綺麗に整えます。
   
  
   
  *あとからチェックしたところ側板の厚みは約7.8mmでした。
  さて、かなり厚みのある側板とはいえ、このままストラップピンを取り付けるのは若干不安を感じたので、以下のように木片を製作して接着する事にしました。
   
  
  雲形定規で側板の内側のアール(曲面)に合うように、木片に描きます。
   ←ベルトサンダーなどで削り曲面にします
←ベルトサンダーなどで削り曲面にします
   
  「ストラップピンのネジ径よりも細いボルトを使い」このように準備。
   
  
  こちらは↑↑熱収縮チューブでピン穴位置へ引っ張ってくるための工夫。
    ボディ裏からでも手が届かないのでね。紐でくくりつけてもいいかも。
   
  
  ズルズルと引っ張っていき↑↑ピン穴位置へ。表側からナットで締め付ければ圧着完了というわけです↑↑
   
  ゼロフレット用ナットも取り外します。
    
    矢印の部分等はヘッドの突き板のヒビ割れです。瞬間接着剤で処置しておきます。
  
   
  その他、全てのネジ穴は再びネジを取り付けると「ネジ山が崩れそうで」心許ない状況でしたので、ネジ山の補強をする目的で、全箇所に低粘度のアロンを塗布・染みこませました。
   
  
  こうする事でネジ山がしっかりと固化し、崩れる事が少なくなります。多少緩かった部分でも(ネジを最後まで締めてもしっかり止まらない)わざわざ埋めなくても、改善する事が多いです。エスカッションマウントのネジ穴↑↑などは一部大きく欠損していたりするので木工パテで修復、盛っておきます。
   
  
   
  
  フレットも抜いて、綺麗サッパリ。
  
   
   
  
   
  今回の主要目的である「バインディング」がどのような構成かチェックします。
  
  剥がしてみると表裏とも白と黒のバインディングで構成されています。合計4枚ですね↓↓
   
  
  場所によってばらつきがありますが4枚構成の厚みは約4.2mm。つまり1枚あたりの厚みは約1.0mmです。
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  ジョイント周りのバインディングも外して厚みをチェック!
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   ←ここは約1.5mmでした
←ここは約1.5mmでした
  こんな感じの↓↓作りになってます。
     
  
   
  ヘッドバインディングもペリッと。
     
  
    ここはおそらく製造過程でのアバウトさというか。。。。。幸いにしてヘッド表面は黒ですから、1.5mmのバインディングを施し、内側に残った隙間はあとでエポキシ樹脂で埋めましょうね。
   
  マスキングテープを貼って「外周の長さ」を測ります。
  1周で約1960mm、半周だと約845mm。
    いつもお世話になります大和マーク(株)さんでCABバインディングをチェックすると「な、な、なんと」長さは全て1620mmじゃないですか・・・1周さすには長さが足りない・・・・あと40mmなのに。
  念のため切り出し前のもので長さ1700mmくらいにカット可能なバインディングありますか?と聞いてみたところ、どれも既に1620mmにカット済み。仕方ないので半周ずつで巻く事にしました。と言っても実はオリジナルもボディエンド部を中心に「半周」ずつ巻いてある。
  
  今回使用したのは大和マーク(株)さんの型番で「No.074A」「No.074B」それぞれ9本ずつ仕入れ。白黒1本ずつは予備として。
    半周845mmしか使わないのでほぼ半分カットします。
  
  今までに仕入れたあまりのバインディングを漁って、指板とか側面ジョイント付近とかに合うものを見つけます。 
  
  高さが高すぎるものは↑↑適宜バンドソーなどでカットしておきます。
   ←あらかじめ全ての箇所用のバインディングを用意しておく。こういうところは実際に作業する人の性格が出る部分ですかね。べつに、作業を進めていきその場その場で素材を用意してもかまわない。
←あらかじめ全ての箇所用のバインディングを用意しておく。こういうところは実際に作業する人の性格が出る部分ですかね。べつに、作業を進めていきその場その場で素材を用意してもかまわない。
   
   
  少し前後しますがヒールキャップも剥がします→ 
  元から欠けて・割れていたので接着
     
  
   
  
   ←ヒールキャップの厚みは約2.0mm。ですがあまりあてになりません。
←ヒールキャップの厚みは約2.0mm。ですがあまりあてになりません。
    なぜならボディ側もそうですが、経年変化・劣化により木材&バインディング素材ともに収縮・変化しているためイロイロと湾曲しています。
   
  ヒールキャップはどうしようかな〜と考えていましたが、ピックガード材で黒&白が手元にあったのでそれを接着して厚みを整え使用。
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   黒色のほうがネック側になるので厚みは整えておきます(約1.0mm)
黒色のほうがネック側になるので厚みは整えておきます(約1.0mm)
    白色は少し厚めにしておき、接着したあと、最後に塗装を剥がす段階で面一に削っていきます。
   
  指板バインディングも剥がします↓
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  ちょっと注目。お預かりした時、作業に入る前はサイドポジションがなんだか赤いな〜という程度の認識で、塗装かなにかの影響で赤く見えているだけかな?と思ってました・・・
  
   
  ところが実際にバインディングを剥がして裏側も調べてみると「赤い!」ペーパーで削ってみても「赤い!」
   
  
   ←指板に埋まっているところもしっかり赤色だ。
←指板に埋まっているところもしっかり赤色だ。
  GRETSCHって赤色のサイドポジションマークなのね・・・・知らんかった。オールドだけ?
    最初はネットで「赤 丸棒」などと検索してみたが、直径1.5mm(だったかな?忘れた)のプラ丸棒(赤色)がなかなか見つからない。あってももっと大きい直径なので使えない・・・・困った。
   
  と言うことで、よっし、試しにエポキシ樹脂に色を混ぜて作ってみるか、と、たまたますぐ手元にあった「染料の赤」を練る練るね〜〜る。
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  バインディングにドリルで穴を開けてそこへエポキシ樹脂を充填。
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  失敗しました。急いでたのかな?「染料」の赤を使えば当然ながらどす黒くなってしまうのは当たり前。なんの疑いも無く、そこにあった染料の「赤」を使ってました(笑)
   
  
    という事で急いでジャングルから「顔料の赤色」を購入! *スポンサーリンク
   
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  成功!
    しっかり「赤色」になりました。  
  これで新しく交換するための「バインディング素材」はひととおり揃いました。次のページでは「Fホール」をどう描くかです!
   
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